<第6章-6> 人生を生き抜く知恵
自分に変化を迫る言葉は、そのまま素直に受け入れられるものではありません。
変化に対する心理的抵抗、ホメオスタシスがあり、
その前に、その言葉が信用できるものかどうか、見分ける必要があります。
私のホームページは、今まで、理屈の方からアプローチしてきました。
まず、正しい事を見分ける判断基準をしっかり作りたかったからです。
その上で、具体的な実社会の問題にアプローチしようとしました。
しかし、これを考えるには、あまりにも私の経験は貧弱でした。
これからの私の実生活の中で一つ一つ発見していくしか無いのかと思い、
気が遠くなっていました。
このような事を指南してくれる何か、信頼できる何かは、ないものか、
渇望していました。
最近、優しい言葉で、謙虚に語られた名著を見つけました。
長い人生の経験をじっくりと考え直しながらまとめられたエッセンスです。
私のホームページで今までやってきた事は、
信用できるこの著作を見つけ出す為の、フルイ作りだったのかもしれません。
著者がおっしゃることは、私の理屈と全く矛盾していません。
私としては、実践の指南書として、充分に納得しています。
実社会で、どう対処していったらよいか、手掛かりとして、貴重な参考書です。
書名は、「人生心得帳」、PHP文庫、定価500円です。(参考書213)
著者は、小学校中退、身内3人で始めた事業を超一流企業に育て上げた人。
病弱だった為、大事な所だけ相談に乗りながら、部下に仕事を任せ、業績を伸ばしました。
成功された一番の要因は、コミュニケーションだと思います。
研究や探求には常に新しい発見がつきものです。
逆に言えば、いつ完全無欠になるのか分かりません。
学問や理屈の限界です。
実社会の背景には、生活様式や文化、地域や集団で、それぞれ異なる状況もあります。
経験豊富な先輩は、学問や理屈を超えた知恵をお持ちです。
学問や理屈に頼るだけでなく、諸先輩の知恵を借りることも、お勧めします。
経験豊富でも、自己流のやり方を主張するだけでは通りません。
経験の意味を見直し、時代やご家庭の事情に照らし説明すれば、
若い世代にも理解されやすいはずです。
「人生心得帳」は、時代を超えて通用する知恵になっています。
世代間の相互理解を進める手掛かりにもなるでしょう。
今、常に携帯し、心がへこむ事があれば、この本を開いています。
眺めていると、不思議と新たな力が湧いてきます。
魂の発育の道、発露の道において、心強い道標になっています。
修正:2009年8月10日
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