・・・・・魂のルネッサンス 心と魂の解放 ・・・・・
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日本の強さの背景


日本の強さは、集団内や組織内で、自律的に発揮される調整機能や団結力です。
日本人には無意識で当り前の感覚ですが、世界では稀であり、日本の強みになっています。
文化的背景の異なる諸外国には、容易に真似できません。
ここで、その背景を探ってみました。

【怨みを感じたときの対応】【報怨以徳が成り立つ条件】【深い思いやりが、できる人、できない人】【中華システムがもたらした病理】 【日本文化の特徴】 【国家の発達障害
動乱期への日本の備え】 【仁本主義の時代へ】 【日本を取り戻すんじゃなかった?


【怨みを感じたときの対応】
報怨以徳?〜以直報怨?〜以恨報怨?

一口に「徳」と言っても、非常に難しい概念です。
老子の思想では、『これこそが、徳である。』という基準を設ける事ができません。
孔子の思想では、『これこそが、徳である。』という基準を設けようとしていました。
二人とも中国大陸に生まれた思想家ですが、今から2500年ほど前であり、
現代中国では博物館行きで、日常の中には、ほとんど活きていない思想のようです。

老子の思想で言う「徳」は、日本語の「深い思いやり」と同じではないかと思います。
誰に対する徳か、その相手がどんな思いや背景を持っているかにより、
老子では、どんな事なら「徳」と言えるか、変幻自在なように思います。

「思いやり」も、上辺だけの同情やお仕着せ的な親切など、自己満足的なものではなく、
相手をより深く理解した上での「深い思いやり」は、
何らかの客観的基準に基づく対応とは違い、変幻自在なものです。

孔子では、「以徳報怨」は非現実的であるとして、「以直報怨」を薦めているようです。
 論語・憲問第十四・三十六 http://kanbun.info/keibu/rongo1436.html

憎悪するような行いに対し、孔子が考える「徳」で応じたのでは、
徳のある行いに対し、何で応じたら良いか、支離滅裂になってしまいます。
信賞必罰の原則を貫こうとすれば、間尺に合わない事になります。

「以恨報怨」は、復讐などにより再被害を防ごうとする、怒りの本能が鬱屈したものです。
「以直報怨」は、相手の行いを批評することで、相手の行いを直させようとする発想です。
確かに、この方法しかない相手、通用しない場合もあるとは思いますが、
相手は本心の部分では何も変わりません。

相手が本心から変わるには、手間はかかっても、内発的な変化が必要です。
内発的な変化を促そうとするのが、「深い思いやり」です。
ただし、相手を良くよく理解した上での深謀遠慮がないとできない事です。
良く理解しないまま行ったのでは、余計なお節介にしかならないでしょう。

「以直報怨」なら、一々、相手を理解しなくても一定の秩序に向かうでしょう。
少しでも抑止力になれば良いなら、「以恨報怨」でも有効な訳です。

しかし、日本文化においては、「以恨報怨」は極力避けられてきました。
そして、「報怨以徳」を実践できる人が尊敬されてきました。
何世代にもわたり、大きな人口移動をせず、和を大切にして暮らすには、
この方が効果的だったものと思います。

しかし、それにも限度があり、犯した罪の大きさによっては、
仇討が美徳とされる事もありましたので、
「報怨以徳」も、絶対的ではなく、理想の中の一つだったのでしょう。


【報怨以徳が成り立つ条件】

少なくとも、相手のモノの考え方や文化を理解していないと、
推察を巡らせてみた所で、誤解や疑心暗鬼を拡大するだけになってしまいます。

じっくり話して行くうちに、互いの一致点を見つけ、これを手掛かりに妥協点を広げる。
残せる相違点は、互いに尊重し合って、無理に合わせようとしない。
この最初の入口になる一致点を見つけ出す為の最低限の信頼が存在していなければ、
話合いは進展しません。

同じ文化を共有する者同士であれば、一致点は見つけやすいでしょう。
日本の国内で活動し、生活している分には、異文化を意識する場面は少ないです。
だから、一致点を容易に見つけられるのも当り前です。
報怨以徳を実践し易い環境だとも言えます。

ところが、海外では、多民族が混在して活動し、生活している場面の方が多いでしょう。
あるいは、長年続いた階級社会で、同民族であっても異文化のようになっていたり、
信奉する主義主張が水と油のように異なると、対話の糸口がほとんどありません。

監視密告が続けられた社会では、
家族内での信頼すら怪しく、他人など信頼できません。

よっぽど相手を研究し尽くすか、怒りを抑えて忍耐強く話合いを続けなければ、
報怨以徳を実践する為の糸口すらみつかりません。
報怨以徳は、ほんの一握りの信頼できる仲間内だけにしか通用しないでしょう。
海外では、以直報怨なら良い方で、以恨報怨が通り相場なのかもしれません。

また、諸外国が、勢力の維持や拡大のために自国に近い勢力を支援して、火に油を注ぐ。
だから、紛争が絶えまなく続き、内戦が治まり難いのは無理もないのでしょうね。

参考  カンボジア内戦ユーゴスラビア紛争ソマリア内戦
    パレスチナ紛争同紛争要約レバノン内戦シリア内戦


【深い思いやりが、できる人、できない人】

深い思いやりは、誰にでも出来る事ではありません。
少なくとも、幼い子供には難しい事です。
一般には、体の成長に合わせて、脳機能も発達し、
自分の感情に任せて行動することを抑制できるようになり、
他人の思いも推察できるようになります。

2 行下の右端「*」印行、2014年9月28日追記

更には、自分の思いを一旦脇に置いて、相手の思いを理解しようと思いを巡らせる。
(『理解』とは同意ではなく、違う考えや思いをする事情や背景、心理など仕組みの推察です。)*
それで初めて、他人を深く思いやる事が出来るのですが、
他人を思いやる能力の発達には、大きな個人差が生じます。
この能力が特に低い人達の中には「発達障害」と診断される人もいます。

原因は仮説の段階ですが、脳の発達過程における先天的な障害や環境的な障害などです。
http://www.hattatsu-s.com/03.html

大人になっても、通常レベルの能力に達していない人々が、
大人の発達障害」として、知られるようになってきました。
治療するには、自分が他人とは違って発達障害をもっていることを納得する必要があり、
逆に、これを納得させられれば、治療の半分は終わっていると言っても過言ではないそうです。

療育という方法により、遅れがちな能力を伸ばす方法もあるようです。
https://famiyell.net/knowledge/learn/intervention

また、薬物療法により、感情の起伏などの弊害を抑制する方法もあるようです。
http://child-neuro-jp.org/visitor/qa2/a32.html

脳の機能訓練により障害を改善しようとする方法も編み出されているようです。
ニューロフィードバック http://jihei.net/info1.html

軽度なら、コミュニケーションの訓練によっても、緩和できそうです。
例:アサーション http://assertion.nerim.info/imessage-expression.html
  対話法 http://www.taiwa.org/

自分の思いを一旦脇に置いて、相手の思いを理解するには、心に余裕が必要です。
心に余裕を与えてくれるのは、自己受容です。


【中華システムがもたらした病理】

ユーラシア大陸では、土着の集落が「或」や「邑」になり、城壁のある都市国家に発展しました。
中国大陸における支配システムは、異民族の勢力地域に進出して城壁都市を造り、
周囲の土地や住民を支配する仕組みから始まっています。
 参考: 日本とチャイナの文化・思想の違い@ 

中国大陸で最初の世襲王朝とされる夏王朝になると、
自部族の都市を幾つも築いたり、他部族の都市を配下に治めたりして、
王を頂点として広域を支配する仕組みを創り、王が絶大な権威を持ち始めました。
 参考: NHK中国文明の謎@  同視聴者ブログ 

の時代もこのような都市国家どうし、支配、服属、同盟などの関係で結ばれました。
当時の中国大陸では、都市ごと、村ごとに、部族が異なり、言葉も異なっていました。
その中で、意思疎通を図る方法を周が編み出しました。
殷王朝が使用していた甲骨文字を、周が習得し、同盟契約や意思疎通の道具にしたのです。
表意文字である漢字(当時の甲骨文字)の文面が、異部族との共通語になりました。
 参考: NHK中国文明の謎A  同視聴者ブログ  中国の書道史

周の滅亡後、戦国時代となって騒乱の時代になりました。
この騒乱を一旦治めたのが、秦の始皇帝です。
広範囲にわたる地域を支配下に置き、更に異部族に対する同化政策を行いました。
この同化政策として、2200年程前に編み出されたのが、中華システムです。
 参考: NHK中国文明の謎B 同視聴者ブログ

以来、中華システムによる他部族への強権支配が、王朝交代のたびに繰り返されてきました。
 参考: NHK中国文明の謎@ABへの疑問
      日本とチャイナの文化・思想の違いA

このような形での騒乱と統一の繰り返しの下では、
思いやりの心を軸とした集団内の信頼や結束力は極めて範囲が限られ、
ひたすら、強制力と権威による支配が強力に物を言う社会が形成されます。

社会の中に相互不信と権謀術数が溢れた状態が、2200年も続いて来た訳です。
こうした相互不信は、中国ばかりでなく、ヨーロッパまで続くユーラシア大陸に共通しています。

異部族が官僚を派遣し支配することが常態化した中国では、この傾向が著しくなり、
わずかに気心が許せるのは、家族と親友に限られた訳です。
これさえも引き裂いたのが、毛沢東の「文化大革命」時代に行われた親族の密告でした。

ヨーロッパの相互不信は、これ程ではありません。
地域に根付いた諸侯が、主従関係を結ぶ中世の封建時代があった為でしょう。

何れにしても、十万年近い現生人類の歴史の中では、こうした相互不信は特殊です。
人間本来の体質には合わない、病的な状態といっても良いと思います。

欧米の政治哲学の基礎にある17〜18世紀の思想も、この相互不信を自然状態としています。
 参考:自然状態(ホッブス、ロック、ルソー)
多分、欧米ではこれが当然のように受け止められているのでしょう。
ところが、災害時の人々の行動を見れば明らかなように、日本においては、真逆です。
恐らく縄文時代から続く相互信頼が、自然状態として、今も一般民衆の心に息づいています。
                      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以上5行、2014年6月12日追記)

絶えず、中華システムの支配に翻弄され続けた朝鮮半島でも、相互不信が深まりました。
社会が安定化したかに見える500年間、李氏朝鮮が続けた統治システムにより、
派遣官僚による地域支配、身分階級間の格差、女性への人権侵害が著しくなりました。
 高麗  李氏朝鮮  李氏朝鮮の家族制度  李氏朝鮮時代の女性の社会的立場 
 『暗黒半島・李氏朝鮮@』 『 同 A』宮脇淳子解説動画・・・・(2014年8月31日追記)
 あるのは嘘だけの面倒臭い国・・・・(2014年8月31日追記)

現在、多くの中国人や韓国人が繰り返している異常な反日活動や批判の不当さは、
病理的現象の一端として捉え直し、適切な対応方法を探るべきなのかもしれません。
そう考えると、感情的に反応し、反発してしまうのは、的外れなことですね。

日本が誤解を受けないよう、国際社会に説明していく必要もあります。
冷静に論点を押さえ、落ち着いた態度で、論理的に簡潔に説明すべきです。
感情に任せ、不適切な反論をして、上げ足を取られるようではいけません。

反日活動や日本批判を繰り返す人達は、自分自身の心理に無意識、無自覚である為に、
何故怒りがこみ上げてくるのか分からぬまま、原因を全て相手のせいにしてしまいます。

この人達と縁を切るのも一つの方法ですが、その前に出来る事をやってみましょう。
先ず日本がすべき事は、この人達の心理、その心理を生んだ背景まで、深く探ること。
次に、虚構や幻想ではない、民族としての良さと民族としての弱点を見つけてあげ、
この人達が、徐々に民族としての自己受容ができるよう、支援すること。
そして、日本以外からも同様な支援を受けられるよう、他国とも情報を共有することです。


【日本文化の特徴】

縄文時代には、社会の中に、人々の相互不信は、ほぼ無かったものと推察します。
しかし、縄文から弥生文化への転換期には、部族間の争いが増え始めたようです。
環濠集落が造られ、耕地や用水の支配が、部族間対立を激化させたのでしょう。
 参考: 環濠集落における戦闘の痕跡

戦国時代の中国大陸から落ち延びてきた人々が、環濠集落を持ち込んだのかもしれません。
しかし、堀の外側に土塁が築かれている事例は、防衛拠点としての環濠集落ではなく、
捕虜収容所や虜囚、奴隷などの収容所ではないかと考えている識者もいます。
 参考: 吉野ヶ里遺跡

こうした環濠集落は、地域的に偏在し、期間も一時的だったようです。
大かたの争いが治まり、対立を和らげる何らかの仕組みが働いたのでしょう。
弥生文化の部族同士や縄文部族などとも次第に協調、共存に向かったものと推察します。
 参考: 環濠集落の消長
 参考: 環濠集落と中国大陸との関係、並びに、環濠の消長

日本における対立抗争は、中国大陸の抗争に比べたら、まことに小さかったと推察します。
言語の異なる部族も、本州、四国、九州では平安時代初期までにほぼ統合されていました。
言語が異なるといっても、その差は、割合に小さかったものと推察します。
アイヌ語と古代日本語とは類縁関係にあり、この差以内には収まっていたでしょう。
 参考: アイヌ語と日本語の関係

十万年近い現生人類の歴史を通じて育まれてきた相互信頼の文化は、
日本文化の中に脈々と息づいています。
アイヌ民話も、日本人にはしっくりと馴染み、日本のアニメにつながる親しみを感じます。
こうした相互信頼に特徴づけられる太古の文化が、今も、日本には色濃く残っています。
 参考:「縄文の心と魂
     家族の由来と未来・・・山極寿一氏講演動画・・・・・・・・・・・(2014年8月31日追記)

ただし、一方では、感覚的に異質なものを安易に排除し、多様性を欠如しがちになり、
視野狭窄が起こりかねないという負の側面があることも、自覚しておかねばなりません。
勧善懲悪の昔話でも、悪役にも生き残る道を与えて物語を終える場合が多いことは、
多様性を残そうとする、無意識に蓄積された智恵なのかもしれないですね。

                          ・・・・・・・・(次の18行、2014年11月24日追記)
相互信頼への道は、二つあります。
一つの道は、対立しても相手を打ち倒すのではなく、互酬関係になる余地を見つけ妥協する。
怒りを抑制し、相手の真意を推察して、自分の痛手にならずに相手が喜びそうな点を探す。
これにより、勝ち負けを付けずに、双方とも利益を得て(互酬関係になり)、信頼を深める。

もう一つの道は、気持ちが察し合える人達だけでグループをつくり、
あるいは、後からグループに入る人にも、こうした同質性を求めて垣根をつくる。
悩まなくても真意が推察でき、神経を尖らせるような事はお互い口に出さない関係になる。
これにより、容易に互酬関係が成り立つようにする。

前者は、仲間を拡大していける、開かれた互酬関係ですが、
後者は、閉塞感が漂い、息苦しいような互酬関係になりがちです。

社会の変化が激しい時や地域で、互酬関係を作るのは前者の道です。
社会の安定が続いた時や続いている地域では、後者の道が選ばれがち。
社会が大きく変わる必要に迫られている今、前者の道を選択する方が賢明でしょう。

霊長類研究の至宝で、文化人類学にも造詣の深い、山極寿一氏によれば、
『勝つ事と、負けない事とは違う。現代の日本社会は、これを混同している。』とのこと。
勝つ事にこだわっていたら、互酬関係は作れません。
お互いに負けないようにしながら、互酬関係を作る道を探したら良いのでしょうね。
 参考動画:京都大学総長就任インタビュー「山極壽一×ゴリラ研究」編
        ゴリラ社会で人間社会の構造がわかる・・・著書「サル化する人間社会」の解説


【国家の発達障害】               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2014年5月15日追記)

のび太・ジャイアン症候群」というものを提唱した先生がいます。
相手の思いなんてお構いなしに、やりたい放題、わがままを押し通すジャイアンは、
「イジメ型の発達障害」だそうです。
のび太は、「イジメラレ型の発達障害」だそうです。

「大人の発達障害」もあるそうですから、「国家の発達障害」もありそうですね。
中国と韓国は、さしずめ、ジャイアン型の発達障害?(韓国は依存型ジャイアン?)
でも、いざとなるとドラエモン(米国)に頼るのび太は、さしずめ平和ボケ日本?
(景気が良かった頃のアメリカは、日本にはドラえもんだったけど、今はもう・・・・)

今は、ドラエモンも冷たくなってるようだから、 のび太!シッカリして!
「大人の発達障害」を調べたら、ジャイアンを大人しくさせるヒントがありそうですよ。

▼大人の発達障害▼
http://www.geocities.jp/niwaiin/todrad.html
▼ジャイアン型の発達障害の見分け方▼…中韓の国家そのもの?
http://dryanbaru.xyz/?p=171
▼ジャイアンの回復の道▼…中韓の政府にできるかな?
http://dryanbaru.xyz/?p=162


【動乱期への日本の備え】     - - - - - - - -(2014年5月17日〜'16年2月9日追記)

普段の生活や仕事からもお分かりのとおり、日本の一般民衆の能力はとても高いです。
誰かから命令されなくても、お互いに察し合って自律的に集団行動がとれます。
東日本大震災のような想定外の事態でも、あまりうろたえませんでした。
一般民衆や最前線の職員の冷静な行動に対し、海外は驚愕しました。

ところが、指導者層ときたら・・・・でしたね。
今に始まった事でもなく、大東亜戦争においても、そうでした。

指導者層においては、想定内の事は、大抵は立派にやっています。
ところが、想定外となると、てんでダラシ無い人が多い。
危機に臨んでシャンとしておられたのは、唯一、天皇陛下だけといって良い程では?
(天皇は、指導する立場にないから、指導者層には入らないですね。)

眼前に見える中だけで、最善を尽くそうと考えてしまうからでしょうか?
直接見る事ができない部分も含めた全体を俯瞰しながら、構想を組み立てるのは苦手?
でも、戦国時代を生き延びたリーダー達は、ちゃんと出来ていましたね。
日清、日露の戦争のときも、なんとか出来ていたようですね。

戦国や幕末の動乱を生き延びた指導者は、想定外の事態にもちゃんと対応できるけど、
比較的平常な時期に台頭してきた指導者は、想定外の事態にはダラシ無くなってしまう。
と言う事は、指導者層のダラシ無さは、民族性の問題ではなく、個人的資質や訓練の問題?

つまり、日本では、指導者層で出世する要因は、平常時と動乱期では異なるということ。
平常時においては、微に入り細を穿つような丁寧さが、皆に支持されます。
動乱期には、皆の支持にもまして、洞察力と構想力に基づく動きが、生き残りを左右します。
目前の状況だけでなく、想像と推察も含めた全体の素早い俯瞰が、洞察力になります。

平常時には、衆議一決を待ち、この結果に指導者層が便乗していれば良いだけです。
動乱期には、衆議一決を待っていても、間に合わなかったり的外れだったりするので、
大きな枠組みの組み立てと、細部の調整は、別々の仕組みで行った方が良くなります。

動乱期の日本には、先ず、指導層と一般民衆との間に、信頼関係が必要です。
大きな枠組みは、洞察力と構想力を鍛えた指導層に、主導権を託す。
細部の調整は、衆議に託す。 役割を分担しながら、素早く対応していく体制が必要でしょう。

多分、これから否応なく、世界中が大きな変革に翻弄されるでしょう。
日本も、世界の動乱期に素早く対応していかねばなりません。
充分な体制でなければ、動乱の渦の中で、国の存続さえ危ういでしょう。
逆に、体制を整えておけば、動乱を乗り切った後の繁栄も望めるはずです。
 参考:中国崩壊前夜 長谷川慶太郎著 2014年東洋経済新報社
    世界連鎖破綻と日本経済に迫る危機 三橋貴明著 2013年徳間書店

中国では、バブルの崩壊が始まっていますが、今の体制で乗り切れるか怪しいです。
どのような暴発が起き、どこへ激流が向かうか分かりません。
             - - - - - - - - - - - - - - - - - (次の55行、2014年11月19日追記)
特権階級は、忍び寄る中国の政治体制崩壊に備えて、
あふれる人民元を外貨や貴金属、海外資産に変えようとして、あらゆる手段を使っています。
小笠原諸島海域の赤珊瑚の密漁もこの一環でしょう。
インフレと不況が同時進行するスタグフレーションが、中国崩壊の合図。
早ければ2015年末、遅くても2017年には、元が暴落して悲惨なレベルになるのでは?
その時、暴動で体制が転覆するか、北朝鮮化するか、軍閥で分裂するかが決まります!

中国経済の低迷は、必至。 もはや、持ち直すことはありません。
経済や社会の変質がどの段階に進んだか読み解くには、
目印になる出来事を捉えて、崩壊シナリオに照らし合わせると分かります。

その前に、日本人の常識と異なる大事な点をわきまえておかなければなりません。
中国大陸の歴史は、国が度々滅び、違う民族が支配者になる繰り返し。
この中で家族が生き延びるには、たとえ国が滅んでも、身内が損しない事の方が優先。
他人と痛みを分かち合えば、社会全体が良い方に向かう時でも、決して分かち合わない。
これが漢民族の思考パターン。
かつての文化大革命、現在の拝金主義を経て、益々ひどくなっています。

いま政治を牛耳っているのは、中共の特権階級。
銀行や影の銀行が、不良債権で経営危機になれば、
そこへ出資している特権階級を守るために、
中共政府は、際限もなく人民元を刷りまくり、損失補填するでしょう。
資金を守れた特権階級と、庶民との格差は固定化。

防ぐ手立ては、公正な破産手続き、あるいは、日本並みの相続税法の導入。
日本の国税局並みに、特権階級すら抵抗できないマルサを設立したら良いでしょう。
でも、無理!始めようとした途端に、軍人を含む特権階級から、総スカンで、クーデター!

特権階級のこの資金は、何処へ向かうのでしょう?
国内の買い占めに動くなら、直ちにインフレが加速しますが、
バブル崩壊や政情不安で、国内経済には、わずかしか向かわないでしょう。
ほとんどは、貴金属や海外資産の購入などに向かい、
このせいで人民元が売りまくられ、これを政府が買い支えなければなりません。
 参考:▼不良債権が外貨準備高を上回りそう▼
   中国の外貨準備高の構造的な問題・・・人民網日本語版2012年8月10日号
   中国のシャドーバンキングの規模は?・・・シャドーバンキング解体新書

もし、買い支えなければ、直ちに人民元は暴落して、輸入物価が高騰。
国内のインフレが加速して庶民の不満は限界を超えてしまいます。
人民元を買い支える為に、政府系機関が保有する海外資産が売りまくられています。
中国が保有する海外資産の所有者は、政府系機関から特権階級に入れ替わります。
刷りまくられた人民元を回収しながら、政府系機関の海外資産は底をつきます。

今これに代わる方法として、中共政府は、元建ての海外貸付を増やそうとしています。
中国が主導し、アジアインフラ投資銀行やBRICS開発銀行の設立に動いているのはこの為。
でも、元建てで買えるものは、中国製の怪しい物ばかり。
英国は、元建ての国債を発行して元資金を吸収し、中国製原発を購入しようとしています。
返済のときも元で返せば良いので、それまでに、元が暴落していると予測しているのでしょう。
でも、国民の不安を煽る中国製原発は購入せず、元を他国通貨に買い変えるかも?

海外投資家や海外企業が中国投資すれば、人民元を買うのでしょうが、
政情不安の中では、逃げ出すことはあっても、買うことは望めません。

誰も買う者がいなくなっても人民元は売り続けられ、ついに暴落。
インフレが加速して、民心は共産党政府から完全に離反。
民族問題による暴動ばかりでなく、庶民による暴動も多発するでしょう。

でも、一般警察と武装警察、そして解放軍と、3本柱による締め付けは、
どんなに嫌われた政治体制でも、人々を力で押さえ続けるかもしれません。
中国の近未来は、経済性を無視した先軍政治になるでしょう。
まるで北朝鮮!貧困層がどんどん拡大し、暗黒世界。
もし、力で押さえ切れなくなったら、動乱の始まり。
群雄割拠で分裂していくでしょう。

 参考動画:二面性を持つ中国はどこへ 新唐人テレビ【世事関心】 2013年公開
     危機(1)  危機(2)  危機(3)  危機(4)

 参考書籍:習近平にはなぜもう100%未来がないのか 石平著、2015年、徳間書店
                                     (上記1行2015年12月16日追記)
アメリカは、シェールガス等で一息つけそうな事を臭わせていますが、怪しいです。
EUも、加盟国の財政破綻がどう波及するか、ドイツ・フランスで支え切れるか怪しい。
ロシアは経済が弱く、EUやNATOとの綱引きで、ウクライナなど厄介な問題が続きます。
中東でも、現体制を揺るがす問題が次々と噴出するでしょう。

憲法改正を始めとして、動乱期に備えた体制作りを早めるべきです。(憲法改正は前文から
日本にとって、アメリカは、もうドラエモンではなくなっているのですから。

<続編>             - - - - - - - - - - - - - (次の44行、2016年1月19日追記)
一年半前から心配し、予見した通り、とうとう中共の経済は、末期的状況になりました。
不動産バブルも、株式バブルも、共に崩壊し、人民元までも暴落寸前!!
中共政府には人民元を買い支える外貨は、実質的には底をついています。
どこの金融資本家も、中共には融資しないばかりか、資本引き上げに必死!!
残された最後の頼みの綱は、日銀や日本政府による通貨スワップだけ。
とうとう、その交渉を始めざるを得ない所まで追い込まれたようです。
 参考⇒ ロイター通信1月12日配信記事

尖閣諸島に、海警局の武装船を送り込み、虎視眈々と日本領土の侵略を狙う中共に対し、
政府・日銀は、どう出るのでしょうか?
まさかとは思いますが、ホイホイと口車に乗せられるようなら、情けない限りです。
強力な交渉カードになったと言うのに、易々と相手の話に乗るなら、“アホ”です。
南シナ海の人工島から撤退・放棄した上で、尖閣諸島が日本領土である事を認めない限り、
大規模なスワップには、絶対に応じるべきではありません。

もはや、どうあがいても、中共の経済は、救いようがありません。
上記条件以下での大規模な通貨スワップは、日本国民の大事な信用をドブに捨てるもの!!
話に乗るとしても、先ずは、習近平が自暴自棄にならぬよう、少額で小出しにするだけです。
小出しする条件には、反日宣伝活動の中止を要求すべきで、応じなければ突き離すべきです。
人民元の下落スピードが少し落ち、世界経済の心理ショックが少し和らぐかもしれません。

中共の経済の立て直しには、
国有企業を(実質的な国有も含めて)解体し、共産党一党独裁を諦め、
法の下の平等、立憲主義、外国人を含めた民間投資の保護がない限り、復活は無理です。

そもそも、中華人民共和国には、本物の資本主義は、まだ難しいのです。
技術や資本蓄積、商業の発達だけでは、絶対に資本主義にはなれないのです。
資本主義の本当の基盤、すなわち、資本主義の精神が、足りないからです。
勤勉の精神、公正な競争、資本家の倫理、目的合理性のうち、かろうじて及第は、勤勉のみ。
 参考(小室直樹・資本主義講座)⇒ https://youtu.be/u8GoJ7SDvB0?t=22m49s

中共の党幹部にとって、共産党一党独裁こそが、至上命題!!
中共の経済崩壊で、世界経済も道連れだと、脅すのが関の山。
一党独裁を諦めたら、人民から総攻撃を受けるのは明らかなので、海外逃亡しかありません。
まだ、党をあげての海外一斉逃亡までは、決断できないようです。

国民を締め付け、防波堤を高くし、情報統制を強め、次第に北朝鮮化していくでしょう。
情報統制の締め付けは強硬!香港の一国二制度を、お構いなしで、潰し始めています。
 参考(福島香織氏レポート)⇒ https://youtu.be/ke1_VKVR_bs?t=8m35s
 (中共批判する者は消される!!香港『反共産党本』取扱店主謎の連続失踪)

中共軍は、米軍とわが自衛隊が束になって抑えないと、いつ暴発してもおかしくありません。
習近平は、軍幹部の粛清や軍区再編によって、何とか軍を掌握しようともがいていますが、
米軍と自衛隊の抑えが緩めば、中共軍は、手綱を振り払って暴走し始めるでしょう。

中共は、韓国人の反日活動をも取り込みながら、米国の世論や議会を反日に導き、
米軍と自衛隊の結束に、楔を打ち込もうと、必死です。
もうこれ以上、欧米で、中韓の反日活動をのさばらせては危険です。
政府も民間も、国際社会における反日宣伝の浸透を全力で阻止しなければなりません。

それには、日本国民が目を覚まし、属国状態から抜け出して、真に独立する必要もあります。
憲法において、属国状態に甘んじることを規定している『憲法前文』の改正も急ぐべきです。
 参考⇒ 憲法改正は前文から

   
<続編>             - - - - - - - - - - - - - (次の27行、2016年2月9日追記)
習近平は、2016年中か2017年には、軍からも、党員からも、そっぽを向かれそうです。
彼は、反腐敗取締で片腕となっている王岐山すら、守れなくなるでしょう。
そして、実権を失って飾りものになるか、失脚するものと予想します。
  参考:2016年1月20日、「正論を聞く集い」記録映像⇒ https://youtu.be/h3AboFjcO1Y

江沢民らの上海閥は、叩かれているとはいえ、貯め込んだ数兆円の資金は海外で健在。
隠然たる力は、まだ十分あり、胡錦濤らの共青団閥と、命をかけた主導権争いになるでしょう。
党内の二派の溝は、決定的になり、国家まで二つに分裂すると思います。多分。

なぜなら、二大政党制に移行したくても、ゴルバチョフの如く強力な指導者がいなければ無理。
強い指導者と、資金枯渇と、二つ揃わないと、憲法改正を伴う大改革には合意できません。
中共の特権階級には、海外に逃した潤沢な資金が残っており、軍資金になるからです。
まだ、この段階では、本格的な民主化は不可能です。

党や軍の特権階級を中心としたマフィア経済は、そのまま二つの国家に残るでしょう。
海外に逃がした資金で、外国企業を買収してノウハウを取り、国民搾取を続け、輸出で稼ぐ。
特権階級が生き残るには、この方法しかありません。

ノウハウを横取りしただけでは、健全な企業運営などできるはずもなく、先細りしていきます。
何とか続けるには、外国企業等に実質運営させ、自分達は上前だけハネる方法が最上。
しかし、欲深い彼らは際限なく懐に手を突っ込むから、普通の企業では付き合い切れません。
鴻海(ホンハイ)精密工業による日本のシャープ買収の裏には、この構図があるのでしょう。

こうした方法で持ちこたえようとしても、技術革新のスピードにどこまで対応できるか、疑問。
完全に弱ってしまう前に、軍事的冒険に打って出る可能性もあり、2030年頃まで、要警戒。

完全に弱った後、強力な指導者が現れれば、トップダウンの民主化は可能かもしれません。
しかし、国民性からして、素直には従わないでしょう。軍の全部隊まで従うか、大いに疑問。
政府の財政も、特権階級の資金も、底をついたら、押さえの効かない混乱になるでしょう。

武力を伴った国外の勢力を引き込まない限り治まらないような、混沌とした状況になり、
国連の平和維持軍(PKF)や多国籍軍が乗り出すか、近隣諸国が乗り出すか、
何れかでなければ、平定出来ないでしょう。秦が滅んだ以来の歴史が繰り返されます。
そこまで至らないと、本物の地方自治を伴った民主化は、実現できないでしょう。


【仁本主義の時代へ】              ・・・・・・・・・・・・・(2014年12月25〜31日追記)

インターネットで調べると、台湾や香港で、資本主義と同列に扱われ始めているようです。
中国語が読めず、グーグルが提供する自動翻訳と原文との対比で推察しているので、
「仁本主義」の意味は推測でしかありませんが、私は大よそ次のように解釈しました。

現在の大半の人々は、社会が動き、機能している原理を、資本主義であると考えています。
でも、私利私欲一辺倒で、政治まで捩じ曲げられるようになると、社会は荒廃してしまいます。
資本主義は、倫理道徳と車の両輪になって初めて人間的に機能するものであり、
この倫理道徳を為政者と国民が共通の規範とする必要があります。

資本主義を補う社会の機能原理として、倫理道徳の「」が注目され始めているようです。
為政者が憲法に従い、法律に基づき社会を統治するとしても、根本には倫理道徳が必要。
用語として、胡適氏が「仁本主義」を初めて使ったかどうかは、不明瞭ですが、
胡適氏を引き合いに出して説明しているので、胡適氏の政治倫理の哲学に近いようです。
「仁」の意味は、幅広いとしても、日本でいえば、「思いやり」だと、私は思います。
 (参考:「思いやりとは」、「愛から思いやりへ」 )

「仁」を強く唱え始めたのは、2500年ほど前の儒教の祖師、孔子です。
儒教は、多言語が入り乱れていた支那大陸では、単なる共通語のテキストとして、
あるいは、民衆や下級官僚を為政者、皇帝に従わせる規範として、都合良く利用されました。
日本でも、初めは同様に利用されたようですが、研究が深まるにつれて変わり、
江戸時代の後期には、取捨選択し、人道主義的な部分を特に重んじるようになったようです。

<参考文献>
「胡適・梁漱溟・錢穆」楊承彬・鄭大華・戴景賢共著、出版社:台湾商務印書館 1999年
         (「仁本主義 胡適」でgoogle検索すると、一部分が表示されます)
「仁本主義救中国」観点/香港南華早報2014/10/21
「新中體西用論」観点/香港南華早報2014/11/02
「道徳蒙昧是最大的愚昧」観点/香港南華早報2014/11/29
「仁本主義是中国的解薬北欧社会主義是混説」/鉅亨網新聞中心(來源:和訊網)2014/10/22
「向孔子学領導:36堂一生必修的論語課」石滋宣著、出版社:天下文化(台湾) 2014年
「狭隘民族主義再掲偽 並為之指路」黄花崗雑誌第29期(2009年摘自儒家郵報の再掲)

胡適氏は1891年に現在の上海で生まれ、1962年に台湾で亡くなっています。
アメリカのコーネル大学で農学を、コロンビア大学でプラグマティズムの哲学を学び、
国民党政権の下で、北京大学教授から駐米大使を務め、1946年に北京大学学長就任、
国民党と共産党との内戦により1949年にアメリカに亡命、
1957年に台湾に移住し、外交部顧問から中央研究院長を務めました。
(参考:ウィキペディア

共産党政権下では、1951年、54年55年に胡適思想批判が行われました。
(参考:朝日新聞コトバンク「胡適思想批判」)

毛沢東政権下で、徹底的に中国古来の思想や宗教、儒教や道教、仏教が否定されました。
最近になって孔子を再び持ち上げ始めていますが、真に評価している訳ではなさそうです。
米国議会「米中経済安保調査委員会」は、国民の反共感情に対するプロバガンダ作戦と診断。
(参考:「中国政府が孔子思想復活」斬/春風

中国政府が国外の大学に開設し始めた孔子学院に、米国議会で警戒感が高まっています。
学問の自由への介入であるとして、米国の大学では閉鎖の動きも出てきました。
(参考:「教員は中国共産党の見方を教えるよう選ばれ訓練されている」産経ニュース)
(参考:ユーチューブ「孔子学院北米で排斥広がる!日本も他人事ではない」福島香織ほか)

共産党は、人々を欺く道具として儒教を利用するだけで、為政者の規範にはしないようです。
「仁本主義」と中国共産党の政策とは無関係、むしろ、まだまだ逆向きのようです。
台湾や香港だけでなく、中国全土で「仁本主義」が上から下まで行き渡らないと、
中国は、立ち直りの糸口も見つけられず、複数政党制や連邦制にも移行できず、
破滅的な低迷に喘ぐか、破滅的な国家分裂と混沌を招くでしょう。
 参考:【マネー津波〜超資産家による政治支配】


【日本を取り戻すんじゃなかった?】     ・・・・・・・・・・・・・・・(2014年7月9日追記)

第2次安倍内閣のもと「産業競争力会議」でまとめられた提言が、どうも怪しい。
特区という限られた枠内での試みとして挙げられている部分もありますが、
全国一律に適用される制度提案もあり、米国流の新自由主義に流れて行きそうな勢い。

米国流の新自由主義では、グローバル資本に搾取されるだけで、大半の国民は貧困に。
 参考⇒ http://youtu.be/4q9tCOuQ3tI
外国人労働者の導入も、今以上に進めたら、結果的には移民政策と同じことになります。
 参考⇒ http://youtu.be/hT16eLF2nyc (15分以降)
 参考⇒ http://youtu.be/qF8vgUFFN-g (移民増大の末路)
職人にしても、養成期間が必要で、最低2〜3年はかかります。
養成出来たときに、外国人労働者との競争で低賃金だったら人材供給は続きません。

仮りに、労賃を安く抑えることで、価格が下がり消費者が得をしたとしても、
社会の安全安心が脅かされ、その為に社会全体のコストが上がったら
消費者が得をした分など軽く吹き飛んでしまいますよね?
賃金が上がれば、消費も増えるし、結婚して子育てするカップルも増えます。

海外で売る物を安く作るために安い労賃が必要なら、海外に工場を作れば良いし、
国内で作るのは、安くない労賃で作っても海外で売れる物にすれば良いですね。
特別な基幹部品や、ノウハウの詰まった部分、特殊な製品、
あるいは、新市場を創造する新しい商品企画等々、
海外に売れる物は幾らでもあるでしょうに。
それを国内賃金の抑制に頼るのは、経営者の怠慢でしかありません。

家事労働にしても、例えば掃除ロボットのような智恵がもっとあっても良いでしょう。
掃除ロボットにしても、日本メーカーが先陣を切れなかったのは、何故?
そのような点が疎かになっているのも、経営者の怠慢では?
夫の働き方を効率化して、もっと家事分担出来るようにしても良さそう。
外国人労働者に今以上に頼らずとも、解決方法は幾らでもありそう。

法人税の減税政策は矛盾だらけ。
 参考⇒ http://youtu.be/ol8N86gLttk
竹中平蔵先生は、米国流の新自由主義を猿真似しているだけ?
結果として、第二の韓国に成り下がるだけになってしまいます。
竹中流の政策では、日本は弱体化するだけ。
この先生には、本当に分析力や俯瞰力、洞察力、構想力はあるのかな?
声の大きさと他人を利用し押しのける能力はあるようだけど!
 参考⇒ http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/29469447a0d19222c5dc03ae3d04da49

格差がどんどん広がる社会では、日本の良さも強さも、失われます。
時代に合わせて変わる所はあって良いけど、
やっぱり、太古の昔から続く日本の本質的部分を見失ったら、
『日本を取り戻す』どころではなくなります。
 参考⇒ 『日本人がつくる世界史』-のご紹介  - - - - - 2015年12月31日追記






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